OpenGrADSを利用しよう【3】JRA-55の利用

OpenGrADS 2.2.1   このページは、2024.4 作成

JRA-55とは、現在の数値予報の技術を使って、過去の気象を再現するものです。簡単に言えば、過去に戻って、当たらなかった天気予報を現在の精度並みにあたるようにしたものです。(観測技術の違いがありますので、精度は少し下がります。) 詳細は、
https://jra.kishou.go.jp/JRA-55/index_ja.html

OpenGrADSの手順等は今までと同じです。

京都大学生存圏研究所のものを利用します。利用にあたっての注意
http://database.rish.kyoto-u.ac.jp/を守ってください。(今回は、ユーザー登録が必要です。)

http://database.rish.kyoto-u.ac.jp/arch/jra55/

等圧面データの『Geopotential height』をダウンロードして、ダウンロードしたファイルは、ダウンロードフォルダに入ると思いますので、OpenGrADS-2.2が入っているフォルダの中の Contents – Resources – SampleDatasets に移動させてください。
ファイル名は、年月になっていて、1か月分まとまっています。

OpenGrADSを立ち上げ、コマンドプロンプトの画面のプロンプトの後に
ga-> sdfopen HGT_202212.nc   # sdfopen 「ダウンロードしたファイル名」
そのあと確認のため(やらなくてもよい。)
ga-> q file

をすれば、詳細がわかる。変数名が hgt 、垂直方向 Z には37面あること、時刻 T は、124まで(1日4回(6時間ごと)で31日間)あることがわかる。

ga->d hgt

とすれば、GrADSの描画用ウィンドーに図ができている。全世界なので、
ga-> set mpdset hires
ga-> set lon 100 160
ga-> set lat 20 60 などと入力し、再度
ga-> c
ga-> d hgt

日本付近が表示される。これは、1000hPaの高度を表すもので、ほぼ地上の気圧配置と考えてよいと思う。(地表面気圧のデータもあったが、地形データが含まれていたりするので、このデータが一番わかりやすかった。)
次に、1か月の様子を知りたいので、
ga-> set t 1 124
ga-> d hgt
とすれば、アニメーションになる。(早すぎるが。)
ga-> set gxout shaded  とすれば色が塗られる。 解除は、ga-> set gxout contour
ga-> set z 7 7 などにすれば、指定気圧面での高度に変更できる。

2022年12月の500hPa面での高度図をアニメーションにしてみましょう。

ga-> set t 1 124
ga-> set z 15 15 でできます。


等圧面データの風向について
等圧面データの風向については、東西方向、南北方向が別のファイルになっています。
u-component of wind  『UGRD』 と v-component of wind  『VGRD』を同時に開くことで、風向・風速表示を二次元表示します。

『UGRD』と『VGRD』の同年月のデータをそれぞれダウンロードし、
Contents – Resources – SampleDatasets に移動させてください。 # 202212.nc で説明していきます。
コマンドプロンプトの画面で、
(引き続きやる場合には、ga-> quit か ga-> close 1 を事前に実行してください。)
ga-> sdfopen UGRD_202212.nc
ga-> sdfopen VGRD_202212.nc
UGRD_202212.nc が file 1として、VGRD_202212.nc が file 2 として開かれる。

今までのように、環境を設定する。
ga-> set mpdset hires
ga-> set lon 100 160
ga-> set lat 20 60 
ga-> set map 5 1 10   #  地図の色を変えて強調する

ga-> d ugrd.1;vgrd.2
.1 .2 は、file 1 file 2を表す。

ga-> set t 1 124
ga-> d ugrd.1;vgrd.2
とすれば、アニメーションになる。(早すぎるが。)
ga-> set gxout stream  としても面白い。

参考とさせていただいたページ (オリジナルはLinuxなので、使えないものも多いです。)

http://kishou.u-gakugei.ac.jp/seminars/numerical/grads/doc.pdf

https://ccsr.aori.u-tokyo.ac.jp/~obase/grads-scripts.html

https://seesaawiki.jp/ykamae_grads-note/d/GrADS%A4%CB%A4%C4%A4%A4%A4%C6%A4%CE%A5%E1%A5%E2




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