OpenGrADS 2.2.1 このページは、2024.4 作成
以前に、OpenGrADSを利用して、作図をしようと頑張ったけれど、Linuxが使いにくく、いつの間にかあきらめていました。windows版があって、「使いやすい」と聞いていたが、なかなかやる機会がなかった。今回、ゼロからスタートしてみたら、大変簡単でびっくりした。自分の記録して、手順を残すので、はじめての人も、ぜひ挑戦してみてください。
初心者(中学生以上)向けのページです。 最初に、『OpenGrADSのインストール』のページを実行しましょう。 |
数値予報msmデータの利用
『OpenGrADSのインストール』のページ OpenGrADS 動作確認の例 と重複します。
京都大学生存圏研究所のものを利用します。利用にあたっての注意
http://database.rish.kyoto-u.ac.jp/を守ってください。
Index of /arch/jmadata/data/gpv/original (kyoto-u.ac.jp) の中にある
http://database.rish.kyoto-u.ac.jp/arch/jmadata/data/gpv/original/
から、年月日と時刻を指定して、拡張子 .nc をダウンロードしてください。
例 Z__C_RJTD_20240308120000_MSM_GPV_Rjp_L-pall_FH00-15_grib2.bin.nc
ダウンロードしたファイルは、ダウンロードフォルダに入ると思いますので、OpenGrADS-2.2が入っているフォルダの中の
Contents – Resources – SampleDatasets に移動させてください。
そのときに名前を短縮しておくと、そのあと楽になります。
フォルダには、たくさんの数値予報ファイルがありますが、grib2.binで終わるファイルではなく、拡張子 .nc で終わるファイル ~_L-pall_FH00-15_grib2.bin.nc などを選択してください。データ変換に時間がかかるので、掲載されるまでに数週間かかるようです。
コマンドプロンプトの画面に
ga-> sdfopen 20240214000000.nc 20240214000000.ncは、今回利用するダウンロードしたデータファイル
Scanning self-describing file: 20240214000000.nc
SDF file 20240214000000.nc is open as file 1
LON set to 120 150
LAT set to 22.4 47.6
LEV set to 0 0
Time values set: 2024:2:14:0 2024:2:14:0
E set to 1 1
などの情報が表示されます。次に q file や q ctlinfo を使って内容を調べます。
dset 20240214000000.nc
title
undef 9.999e+20
dtype netcdf
xdef 241 linear 120 0.125
ydef 253 linear 22.4 0.1
zdef 1 linear 0 1
tdef 6 linear 00Z14FEB2024 180mn
vars 92
HGT_1000mb=>hgt_1000mb 0 t,y,x Geopotential Height
UGRD_1000mb=>ugrd_1000mb 0 t,y,x U-Component of Wind
VGRD_1000mb=>vgrd_1000mb 0 t,y,x V-Component of Wind
TMP_1000mb=>tmp_1000mb 0 t,y,x Temperature
VVEL_1000mb=>vvel_1000mb 0 t,y,x Vertical Velocity (Pressure)
RH_1000mb=>rh_1000mb 0 t,y,x Relative Humidity
HGT_975mb=>hgt_975mb 0 t,y,x Geopotential Height
TMP_100mb=>tmp_100mb 0 t,y,x Temperature
VVEL_100mb=>vvel_100mb 0 t,y,x Vertical Velocity (Pressure)
endvars
最初に1000hPaの気温(ほぼ地上付近)を表示させてみましょう。
d TMP_1000mb で表示されます。気温が絶対温度で表示されるのに注意してください。
摂氏温度[℃]=絶対温度[K]-273
次の表示の前に、現在の表示を消したいので、
c で消します。
表示範囲を絞りたいので、東経132度~138度、北緯33度~39度に設定します。
ga-> set lon 132 138
ga-> set lat 33 39 をそれぞれ実行します。
また、先ほどの地図の精度が低かったので、高めます。
ga-> set mpdset hires
この後、ga-> d TMP_1000mbを実行します。
等温線がごちゃごちゃしていますので、間隔を広げます。
まず、ga-> c で消した後、
ga-> set cint 2 のあと ga-> d TMP_1000mbを実行します。
自分の地域を拡大してみよう。(格子数の関係があり、拡大に限界がある。)
また、ga-> d TMP_500mb などにすると、上空の気温にできる。
HGT(その気圧になる高度)、RH(その気圧高度での湿度)も1次元データなので、同じように作図することができる。
制作例 850hPa の湿度で富山県地方に拡大
作図結果(別ウインドーに表示されているもの)を図形として利用するために、pngファイルを作ることができる。作図結果が表示されている状態で、
ga-> gxprint rh_850mb.png rh_850mbは、任意
Created PNG file rh_850mb.png
と表示され、データを入れていた、Contents – Resources – SampleDatasets フォルダにpngファイルとして作成されます。(.jpgは、サポートしていませんでした。)
このデータは、時刻 t として、6層ありますので、時刻を連続すれば、アニメーションのようにできます。(早すぎてよくわかりません。遅くする方法を調査中です。)
ga-> set t 1 6
Time values set: 2024:2:14:0 2024:2:14:15
ga-> d hgt_1000mb
Contouring: 40 to 260 interval 20
Contouring: 20 to 260 interval 20
Contouring: 40 to 240 interval 20
Contouring: 60 to 260 interval 20
Contouring: 80 to 260 interval 20
Contouring: 100 to 260 interval 20
で、アニメーションができます。わかりやすくするために、色を塗ってみました。
ga-> set gxout shaded を行った後、同じ操作をします。
ga-> set gxout contour で元に戻ります。
この図は、キャプチャーで撮りました。原因がわからないのですが、ga-> gxprint tmp_1000mb5.pngでは、背景だけの黒一色になります。(今後の課題)
参考とさせていただいたページ (オリジナルはLinuxなので、使えないものも多いです。)
http://kishou.u-gakugei.ac.jp/seminars/numerical/grads/doc.pdf
https://ccsr.aori.u-tokyo.ac.jp/~obase/grads-scripts.html
https://seesaawiki.jp/ykamae_grads-note/d/GrADS%A4%CB%A4%C4%A4%A4%A4%C6%A4%CE%A5%E1%A5%E2
OpenGrADSを利用しよう【2】に続く
こんにちは。
なんとか表示するまでにいたりました。
今後共よろしくお願いいたします。